窓用の防犯ガラスというのは、ハンマーやバールなどの鈍器で強くたたかれてもなかなか割れたりしない強度に長けたガラスのことを言います。勿論、通常の窓に防犯フィルムを貼るだけでもかなり強度は上がり割れにくくなりますが、実際に防犯ガラスを窓にはめ込んだ方が、より完璧な防犯ができるというのは言うまでもありません。ですが、個人での防犯ガラスの設置は技術的にも値段的にも厳しい為、建築業者などに設置を依頼する必要があるのです。これは、新築する際や、リフォームを行う際などに検討しておけば良いかと思います。
一戸建て住宅やマンションの侵入犯の侵入手口で最も多いのは、実は、玄関からの侵入ではなく、窓や玄関のガラスを割り、クレセント部を狙って侵入する「ガラス破り」です。平成15年の警視庁生活安全総務課講演資料調査では、一戸建て住宅の「ガラス破り」は66.4%、マンションの「ガラス破り」は24.9%でした。
ガラス破りの手口としては、ドライバーなどで音がしないように静かにガラスを破る方法と、バールやハンマーなどを激しく打ち付けて荒っぽくガラスを破壊する方法があります。しかし、ガラスにひびが入ったり小さな穴が開いたとしても、5分間で侵入できなければ、不審者のうちの70%近くが侵入をあきらめます。
● フロート板ガラス
最も一般的に使われているガラス板です。しかし、この窓は短時間でいとも簡単に割られてしまう為、全く防犯効果はありません。熱線吸収板ガラス、熱線反射ガラス、装飾ガラスなども防犯効果はありません。
● 型版ガラス
ガラス表面に装飾的な型模様が付いていて、視線を遮るようになっています。しかし、短時間に破られてしまうので、防犯効果はありません。
● 強化ガラス
フロート板ガラスを加熱・急冷して製造し、フロートガラスよりも強度を高めたガラスです。万一、大地震が起きたとき、ガラスが割れてガラス全体が粒状になります。そのため、素足で踏んでも怪我をしにくくなり、安全です。また、ガラス窓枠がそっくり開口部になるため、避難や脱出をしやすくなります。しかし、強化ガラスであってもある程度の力で割れて、開口部が広がるため、不審者の侵入はかえって容易になります。
● 複層ガラス
断熱性を高めるため、2枚のフロート板ガラスの間に中空層を作ったものです。フロート板ガラスに比べると破りにくいものの、防犯効果はあまりありません。
● 合わせガラス
2枚以上のガラスを強靭な樹脂中間膜で接着して一体化したものです。割れてもガラスの破片が飛び散らず安全であり、また、破られにくいため防犯効果があります。
● 合わせ複層ガラス
複層ガラスと合わせガラスを組み合わせたもので、断熱性・安全性・防犯効果のすべてに優れています。
防犯ガラスを選ぶ場合は、ガラスだけでなく、サッシの強度、鍵が複数あるかどうか、雨戸はどうかなど、全体の安全性をチェックしましょう。
防犯ガラス以外のガラスが窓にはめ込まれている場合、簡単に破壊され、侵入されてしまいます。しかし、窓ガラスに粘着性の防犯フィルムを張れば、ガラスが破られにくくなり、住宅へ侵入防止の効果があります。たとえガラスにひびが入っても、5分間の攻撃に耐えれば、侵入者のほとんどはあきらめるといわれています。ガラス防犯フィルムを、補助錠や他の防犯設備と併用する事で、より防犯効果を上げることができます。
さらに、防犯フィルムには、有害な紫外線をカットしたり、地震が起こった時などにガラスの破片が飛び散るのを防ぐ効果もあります。防犯フィルムは、フィルムを貼った反対側からの力に対して強度があります。つまり、部屋の内側にフィルムをはるので、外側からの力には強く、内側からの力には割れやすくなります。この性質を利用して、災害時に窓ガラスを内側から簡単に破って脱出することができるのです。